来々谷さんが葉留佳の膜を破るそうです



学生寮の奥まった一室。相部屋が原則であるこの寮の数少ない一人部屋。
だが今そこにいるのは一人ではなく二人。部屋の主である来々谷唯湖と彼女を姉御と慕う三枝葉留佳が互いに向かい合っていた。
「葉留佳くん、本当に私でいいんだな?」
「いいですよ、というか寧ろ姉御以外なんて考えられませんよ…」
来々谷が真剣な眼差しを向けると葉留佳もじっくりとそれに答える。これからされる行為を思ってかほんのりと頬が赤くなっている。
「では、いくぞ」
その言葉を合図に来々谷が指を滑らせる。そこは想像以上にツルツルしていて、また来々谷の指に自ら吸い付いてきた。

「流石に未使用だけあって感触も段違いだな、お姉さんはこれだけで大満足だよ」
来々谷が指を這わせながら感想を口にする。
だが口では満足といいながらその行為が収まる兆しはなく、円を描くような撫で方から指の腹を使った優しい愛撫へと行為を変えていった。
「姉御……そんなに焦らさないで人思いにやってくださいよ…」
あくまで余興に徹する来々谷に焦りを感じたのか葉留佳が悲しそうな目で懇願する。一秒でも早くとその先を待ちわびているのがその表情から伺える。

「うむ、お姉さんとて鬼ではないからな。そんなに楽しみなら期待に応えねばなるまい」
そう言うと来々谷は一旦手を離すと腕を組み、顎に添える。いつも彼女が何かを考えたり決断する時に取るお決まりのポーズだ。
「姉御…!!」
それを見て葉留佳は一瞬で歓喜の色を浮かべて身を乗り出す。さっきまでの態度が嘘のようだ。
もし彼女が犬であったなら尻尾はパタパタと振れ、舌を出して来々谷に飛びついていたであろう。
それくらい葉留佳にとっては待ちわびた時だったのだ。

「ここか…いやもう少し上か?」
来々谷は自ら宣言すると指をくの字に曲げると慎重に「そこ」に運び、細心の注意を払いながら指を前後運動させながらポイントを探す。

「あ…」
すると葉留佳は興味津々とばかりにそこに視線を集中し来々谷の指に注目する。
「その…なんだ、葉留佳くん私とて羞恥心はあるんだ。そんなにじっくり見られるとやりづらいのだが」
「コホン」とわざとらしく咳払いをして申し訳なさそうに申し出る。
実際集中力を使う行為のためか来々谷は何処かバツの悪そうな表情を浮かべていた。
「やはは、姉御が言うならしょうがないですね」
来々谷の要求を了承して葉留佳は視線を外す。それでも時折チラチラと来々谷の方を見るのはお約束か。

「まあいい、それくらいなら許容範囲内だ」
視線については諦めたのか、来々谷はため息を吐きながら続行する。
そうやって来々谷が試行錯誤を繰り返していると、ようやくちょうどいいポイントを見つけたのか指の動きを止めた。
「ではいくぞ、葉留佳くん」
「いいですよ、姉御」
来々谷は葉留佳に確認を取ると親指と人差し指の両端でそこを摘み上げた。
些か早急かもしれないと思ったが、急かしたのは葉留佳の方である。事実葉留佳の返事も満更ではないものだった。

葉留佳の返事を確認して来々谷はゆっくりとそれを剥いていく。
ゆで卵の薄皮を剥くかのように慎重にゆっくりと動かしていく。
するとそれは来々谷の動きに合わせてゆっくり剥がれていく。中腹辺りまで差し掛かった所で葉留佳が口を開いた。

「あの〜そんな恐る恐るじゃなくて思いっきりビリー!!ってやっちゃっていいんですよ?いつもの姉御みたく…」
「葉留佳くんが言いというなら構わんが…本当に良いのか?」
「そりゃあもう、男らしく派手にやっちゃってください!!」
葉留佳が女性に対して使うには些か不適当な褒め言葉で来々谷を煽る。

「それでは遠慮なくいかせてもらうぞ!!」
そう言った次の瞬間、来々谷はそれを思い切り引き剥がした。
ビリッ!という小気味良い音が部屋に響き渡り、保護フィルムの剥がされた真新しい携帯電話の液晶が曝け出されていた。

「葉留佳くん、携帯のフィルムくらい自分で剥がしたらどうだ?いくら君が不器用でもこれくらいは出来るだろう」
来々谷が呆れ混じりに問う。
「いやははは、それが出来たら頼んでませんって。こういう細かいことはどうも昔から苦手で…」
至極全うなようで駄目駄目なことを言う葉留佳。半分笑った顔で頭を掻きながら言っている辺り、改める気はあまりないのだろう。
「まあいいさ、今更こんなことを気にしては君との友人関係が成り立たないからな」
対する来々谷も然したる面倒ではないとばかりに腕を組み快活に笑う。
これこそが彼女が姉御と慕われ、一部の女子生徒から熱い眼差しを受ける所以である。

「…ところで葉留佳くん?」
さきほどまでの朗らかな空気を放り出し、来々谷が葉留佳を射抜く。
「な、なんですか姉御?」
突然の変化に戸惑う葉留佳、というより動物的勘で危機を察したというべきか。
「こんな夜遅くに私の部屋に一人で来てただで帰れると思っているのか?」
いつもリトルバスターズの女子メンバーに悪戯(セクハラ)をする時の顔で迫ってくる。
気がつけばハアハアという荒い息遣いまで伝わってくる。

「あの、姉御…?そう言う事は女の子が男の子の部屋に上がりこんだ時に言われる台詞じゃ?」
「関係ない!!」
葉留佳の疑問をピシャリと封じ込めると来々谷は再び葉留佳に接近する。ジリジリと距離を詰められ、気がつけば葉留佳の背中が壁とキスをしていた。
「では葉留佳くん、お姉さんといいことをしようじゃないか」
「あ〜れ〜!!」

翌朝、満足気にコーヒーを啜る来々谷と枕を涙で濡らす葉留佳という対象的な図が出来上がった。



あとがき

ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい(ry
2ヶ月以上放置して久々の更新がこんなのでごめんなさい。
プライベートの忙しさと体調不良が重なって満足にSSが書けてませんでした。

てなわけで来々谷に頼んで携帯のフィルムを剥がしてもらう葉留佳の話でした。
それ以上でもそれ以下でもないですよ?これを呼んでエロいと思ったらその人の心がエロいんだからね!!(意味不明)
当初は理樹に突っ込み役をさせて収束させる予定だったのですが、そうすると場所の問題もありこのような形になりました。
最後の一幕は執筆中に妄想が止まらなくなりそのまま勢いで追加してしまいました。蛇足でなければいいのですが…

現在就職活動と卒業論文の作成に忙殺されているのが現状ですがなるべく時間を見つけてSSを書いていきたいと思います。
なのでこんな私ですが見捨てずに生暖かく見守っていただければ幸いです。
 

 

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